不動産取得時の諸費用と勘違いしやすい「経費のルール」

先日、海へ釣りに行った際、「オジサン」というなんとも不思議な名前の魚を釣りました。

名前の由来は、下あごにオジサンのようなヒゲが生えているからだそうです。

「ヒゲ=オジサン」というネーミングセンスに、

なんだかちょっと時代を感じて笑ってしまいました。

見た目や名前のインパクトは凄いですが、

実はとっても美味しい白身魚だそうです(今回はさよならして、海へ帰しました)。

魚も名前や見た目だけでは分からないものですが、

実は不動産投資も同じです。

始める際、どうしても「物件価格」や「頭金」といった大きな数字にばかり目が向きがちですが、

「物件以外にどんな費用がかかり、そのうち何が経費として落とせるのか」を正確に把握していない

オーナー様は意外と多くいらっしゃいます。

ここを勘違いしてしまうと、初年度の資金繰りが苦しくなってしまったり、

無駄な税金を払うことになったりしかねません。

そこで今回は、不動産の「取得時」にフォーカスして、

具体的に何がかかり、何が経費になるのかを分かりやすく解説します。

不動産の「取得時」にかかる費用と税金とは?

不動産を購入する際には、物件の代金以外にもさまざまな費用が発生します。

代表的なものは以下の通りです。

  • 不動産取得税: 不動産を手に入れた際に、都道府県から課せられる税金です。

  • 登録免許税: 法務局で所有権の移転登記をしたり、

  融資を受ける際に抵当権を設定したりするときにかかる国税です。

  • 印紙税: 売買契約書や、金融機関とのローン契約書(金銭消費貸借契約書)などに貼る

  収入印紙代です。

  • 司法書士への手数料: 上記の登記手続きなどを代行してもらう専門家への報酬です。

 

これらの費用は「経費(損金)」になる?

結論から言うと、上記で挙げたような取得時にかかった税金や手数料は、

購入した年の「必要経費(法人の場合は損金)」として一括で処理することが可能です。

これらは不動産を取得するために直接かかった費用として、

その年の所得計算に組み込むことができます。

つまり、初年度の家賃収入からこれらの経費を差し引くことができるため、

利益を上手に圧縮し、納める所得税や法人税を減らす効果があります。

税理士の視点から言えば、これらは「日々の賃貸収入によって、

初年度のうちに即時回収していく経費」というイメージで捉えておくのが

おさまりが良いかと思います。

勘違いしやすい「経費にならないもの」

取得時の諸費用は経費にできる一方で、

多くの大家さんが一番勘違いしやすいポイントがあります。

それが「借入金の元本返済」です。

フルローンなどで物件を取得した場合、毎月金融機関へ返済を行っていきますが、

「借入金の元金」の部分は必要経費になりません。

経費として認められるのは、返済額のうち「支払利息」の部分だけです。

また、物件そのものの購入代金(建物代)も、購入した年に全額が経費になるわけではありません。

「減価償却費(げんかしょうきゃくひ)」として、建物の構造に応じた耐用年数にわたって、

何年にも分けて少しずつ経費化していくことになります

(※土地部分は価値が目減りしないため、減価償却の対象外であり経費になりません)。

キャッシュフロー経営の意識を持とう

不動産賃貸業は、単に毎月家賃が入ってくるだけの「不労所得」ではありません。

「得られた家賃収入から、固定資産税や修繕費などの必要経費を引き、

さらに経費にならない『借入金の元金返済』を引いた後に、

最終的にいくら手元に現金が残るのか」という、

キャッシュフロー経営の認識を強く持つことが不可欠です。

取得時にかかる費用と経費の仕組みをはじめに正しく理解しておくことが、

安全な賃貸経営のスタートダッシュを切り、

長期的な安心を手に入れるための土台になります。

「これから物件を買うけれど、収支シミュレーションに不安がある」

「初年度の税金がどうなるか事前に知りたい」という方は、

ぜひお気軽に当事務所へご相談ください。

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