昨日、台風明けでまだ海がかなり荒れている中、サーフ(海岸)へ釣りに行ってきました。
いつも餌を買う地元の釣具屋へ寄ると、女将さんから「今日はまだ厳しいかもしれないから、
買う前に自分で海を見て判断したほうがいいよ」と、
地元ならではの優しい言葉をかけていただきました。
普通なら「こんな状況じゃ釣れないかな」と諦めてしまうところですが、
しっかり仕掛けと道具の準備を整えて挑んだところ……なんと21センチのシロギスが釣れたんです!
この経験で、改めて実感したことがあります。
天気や波の荒れ方といった「周りの環境」を自分の都合で変えることはできません。
でも、「事前の準備」なら誰にでもできる。
そして、その準備があったからこそ、タフな環境下でも成果を出すことができました。
金利の上昇や資材高騰、築年数の経過といった外部環境を、
オーナー様個人が変えることはできません。
ですが、将来を見据えた「事業計画」や「修繕費の予測」という事前の準備なら、
誰でも今日から取り組めます。
時間管理で言う「第2領域(緊急ではないけれど重要なこと)」、
つまりこの事前の準備こそが、荒波の中でも強い賃貸経営を続けるための最大の武器になります。
今回は、修繕費や退去費用をどう予測して準備すべきかを分かりやすく解説します!
1. なぜ不動産会社の「物件資料」だけでは不十分なのか?
購入時に不動産会社から渡される収支資料だけを見て、
「これならずっと黒字だ」と安心していませんか?
当然、誰しも満室経営を目指しますが、永続的に満室が続くわけではありません。
また、10年・20年という長期スパンで見ると、賃貸経営の収益性は必ず変化します。
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減価償却費の終了: 償却期間が終わると経費が減り、税金が一気に跳ね上がります
(税引き後キャッシュフローの悪化)。
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借入利息の減少: 元利均等返済では、年数が経つほど経費にできる利息の割合が減り、
税負担が増えます。
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修繕費・退去費用の発生: 築年数の経過に伴う大規模修繕に加え、
退去時の原状回復や再募集の費用が発生します。
こうした将来の税金増や突発的なリスクをあらかじめ「可視化」しておくために、
中長期の事業計画(キャッシュフロー予測)が必要不可欠です。
2. 建物修繕と「入退去予測」に基づく費用算定
将来かかる費用は、勘に頼らず算定式を使ってあらかじめ予算化しておきます。
① 建物の「大規模修繕費」の予測算定式(中古物件の場合)
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再調達価格 = 延床面積(または登記面積) × 構造別の㎡単価
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年間修繕費目安 = 再調達価格 × 1%〜2% (※購入価格の1〜2%で簡易計算することもありますが、修繕履歴に応じて調整します)
修繕費には毎年の「均等割り」だけでなく、特定時期に発生する「発生割り」があります。
特に築13年目・20年目・26年目は、外壁や大型設備などの大規模修繕が重なる警戒ポイントです。
🏠 ② 「入退去予測」に基づく原状回復費と広告宣伝費
建物の修繕だけでなく、「入居者属性の把握」と「退室予測」から費用をイメージすることも
重要です。
【原状回復費予算の算定式】 原状回復費予算 = 退去予想数 × 単価(面積・間取り別)
単身者かファミリー層かといった入居者属性によって、入退去の周期や退去予想数は変わります。
退室予測から「原状回復費(貸主負担分)」や募集にかかる「広告宣伝費」をあらかじめ
予算に組み込んでおくことで、突発的な退去による収支のブレを防ぐことができます。
3. 事前計画(第2領域)による資金準備と税務判定
突発的な費用で資金繰りを破綻させないためには、事前の計画と準備が欠かせません。
① 計画的な資金積立
「何年後にいくら必要なのか」をあらかじめ把握し、倒産防止共済や生命保険などを活用して、
計画的に資金を積立てておきます。
② 「修繕費」と「資本的支出」の正しい判定
工事を行った際、税務上の扱いを正しく判定することも重要です。
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修繕費(一括経費): 外壁塗装、屋上防水、LED化など(原状回復・維持管理)
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資本的支出(資産計上して減価償却): システムキッチンやユニットバスの刷新など
(価値を高める工事)
③ 少額資産ルールのフル活用
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10万円未満: 全額経費
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20万円未満: 一括償却資産(3年均等経費)
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40万円未満: 少額減価償却資産(青色申告の中小企業者等・年間300万円まで一括経費)
まとめ:修繕費や退去費用は「発生してから慌てるもの」ではない
周りの環境(相場や老朽化、退去の発生)は変えられなくても、事前の準備なら今すぐできます。
費用を「突発的なトラブル」にするか、「計画通りの予定支出」にするか。
ここが経営者としての分かれ目です。
デッドクロス(返済額が減価償却費を上回る状態)や退去リスクを事前に織り込んだ
事業計画を作っておくことで、将来の資金ショートを防ぎ、
ご家族への事業承継や相続対策もスムーズに進められます。

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